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大会長挨拶

第22回日本スポーツ精神医学会大会長 岡村武彦

謹啓

 この度2024年8月30日(金)~9月1日(日)の3日間にわたり、大阪(会場:関西大学千里山キャンパスおよびノアフットサルステージ茨木)において第22回日本スポーツ精神医学会総会・学術集会を開催することとなりました。

 2008年第6回大会を同じ会場で開催させていただいてから16年ぶり二度目の主催となります。日本スポーツ精神医学会は昨年の福岡大会でちょうど20年周年を迎えました。21年目の本学会が、これまで蓄積されてきた研究成果をもとに、次の20年を見据えた最初の一歩になればと期待し、テーマを「スポーツ精神医学における共進化をめざして〜ナラテイブもエビデンスも〜」としました。共進化とは、生物学の用語で、2種以上の生物が、寄生や共生、捕食や競争関係などの相互作用を通じて進化することを言います。代表的な例としては、ハチドリによるランの受粉がよく挙げられ、鳥は花の蜜に依存している一方で、花は鳥のおかげで花粉が拡散され、生殖が可能となります。つまりお互いが影響し合うことで相互進化することです。スポーツ精神医学の研究において、トップアスリートや精神疾患のある人の訴えに耳を傾けながら問題の解決方法を見出していくナラテイブなアプローチとともに、医科学的なエビデンスを集積して因果関係を見出していくことも重要です。これらは対立するものではなく共進化的なものであり、本学会でさらに深化(進化)できればと思います。


 学会においては、一般演題、特別講演、ランチョンセミナー、教育講演、会長講演、シンポジウムを企画しています。特に今回は、シンポジウムのテーマを「スポーツ精神医学のエビデンスを語る2024」とし、新進気鋭の4人のシンポジストの方々に十分な時間を使ってとことん討論していただく予定です。実技研修は冷房完備の会場で、従来のフットサルに加えてウオーキング・サッカーも予定しています。懇親会では大阪らしい料理や笑える企画も用意しておりますのでご期待ください。また、会場は太陽の塔がシンボルの万博記念公園にも近く、大阪市内や京都市内へのアクセスもよいところですので、皆様のご参加とご発表をこころよりお待ちしております。

第 22 回日本スポーツ精神医学会学術集会大会長 岡村武彦

(大阪精神医学研究所 新阿武山病院 院長)

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